沖縄県医師会 > 沖縄県医師会の活動 > 医師会報 > 11月号

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編集後記

11 月3 日文化の日は、日医・読売新聞が主 催する第31 回「心に残る医療」体験記コンク ール2 次審査の日です。毎年一般から小学生ま で1,500 編以上の応募作品の中から、1 次審査 を経た約150 編が審査されます。今年その審 査員となりました。皆様ご存じの感動的な作品 を一足早く読めると大変楽しみにしています。 経験者の先生方からは、読むうちに涙が止まら なくなり大変だったと聞いています。専門家に よる年末の最終審査の後、年明けには優秀作品 が表彰され、新聞に掲載されます。その後受賞 作品を集めた冊子がお手元に届く予定です。一 般の部は多くの作品が集まりますが、小学生・ 中高生の応募が少なく、イベントなどを行って も反応が良くありません。学校医の先生方の ご協力が頂けると応募数が増えるのではと期 待するところです。当県ではこれまで情報が少 なかったため、紙面を借りてお知らせしたいと 思います。詳しくは日医ホームページ(http:// www.med.or.jp/)をご覧ください。来年度、多 くの作品のご応募をお待ちしています。

さて、表紙の写真はフィレンツェを代表する 大聖堂の威厳ある佇まいです。

次に各種報告・トピックスが続きます。救急 災害医療に関する都道府県医師会連絡協議会 では、JAXA 新鋭機のデモが有りました。実用 化に課題もある様ですが、実践的なシミュレー ションからは災害対策への切迫感が伺えまし た。日本産婦人科医会性教育指導セミナー全国 大会報告もご覧ください。沖縄県・県医師会連 絡会議では、全国ワースト2 位の乳がん死亡率、 健康長寿復活への取り組み、小児生活習慣病検 診、東日本大震災被災者支援、琉大医学部附属 病院の高度救急救命センター設置、基準病床数 の算定についてなどが提案されました。いずれ も重要な議題で、今後も引き続き検討される予 定です。

なごみ会県民健康フェアーは参加者数も昨年 度の倍に増え、盛大に催されました。海上自衛 隊護衛艦「ひゅうが」見学の報告からは、病院 船の実態がよくわかりました。どちらの報告も 写真が多く臨場感いっぱいです。

マスコミとの懇談会は「産科医不足」をテー マに開催されました。マスコミ各社から多くの 出席があり、活発な討論が行われています。生 涯教育コーナーのウィメンズへルス、プライマ リ・ケアコーナーの関節リウマチに関しては、 丁寧に解説して頂きました。月間お知らせコ ーナーの浦添総合病院の医療安全管理について は、医療事故の定義から発生時の対処まで述べ られ大変参考になります。乳幼児突然死症候群 (SIDS)については、問診・チェックリスト、 診断の手引きも添えられており、こちらも必読 です。

インタビューコーナーの我那覇仁院長、お忙 しい中ご協力有難うございました。石川清司先 生の本の紹介、地区医師会紹介コーナーの浦添 市医師会・病診行連携の取り組み、長嶺信夫先 生の随筆といずれも興味深い原稿が続きます。 今月も多くの先生方にご協力いただき心から感 謝申し上げます。

10 月8 日嬉しいニュースが飛び込んできま した。今年のノーベル医学生理学賞が、iPS 細 胞の生みの親である京都大学山中伸弥教授に決 定したというものです。開発から6 年でのスピ ード受賞は、この研究への期待の大きさを伺わ せます。しかし、潤沢な資金力を誇る米国をは じめ世界各国を向こうに回し、如何に研究環境 の整備に力を注げるか課題もあるようです。受 賞決定後、各方面からの研究費助成の申し込み が急増中で、国も予算を計上したとのこと。山 中先生の益々のご活躍を祈念します。

広報委員 白井 和美

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