沖縄県医師会 > 沖縄県医師会の活動 > 医師会報 > 2月号

前のページ | 目次 | 次のページへ

編集後記

県内では桜便りがにぎやかとなってきました が、会員の皆様いかがお過ごしですか?

大寒を過ぎたあたりから急激に冷え込み、イ ンフルエンザの発生動向にも目が離せません。 年度末に向けての何かと慌しい時期となります が、旧正月も終わりもう一度気持ちを引き締め て新年のスタートとしましょう。

さて、皆様にクイズです!「5,325 人」これ は一体、何の数字でしょう?

平成23 年12 月11 日の沖縄タイムス紙面(9 面)からの引用ですが、10 万人あたりのマラソ ン大会出場者(2010 年度)沖縄県参加者数で す。何と全国1 位の水準となっているんです。 国内で5,000 人以上が参加する大型マラソン大 会は146 もあり(県内は6)、全国平均が1,000 人余、河口湖マラソンで有名な山梨県が僅差の 2 位、3 位の茨城県が3,000 人となっています。 2 月19 日には沖縄マラソンが予定されていま す。会員の皆様の中にも参加を予定されている 方がいらっしゃると思います。日頃の練習の集 大成として‥健康増進のため‥職場の懇親を深 めるためにと思いは様々かもしれませんが、ご 健闘をお祈りします!くれぐれも無理せず、楽 しんで下さい。メタボ日本一の沖縄県民、頑張 ってますよ(笑)

会員の皆様には、マラソン参加の体験談やジ ョギング同好会など楽しいエピソードの投稿も お待ちしております。

スポーツつながりでいえば、2 月1 日からプ ロ野球の沖縄キャンプが始まります。日本・韓 国計15 球団が沖縄全域に集結します。診療の 息抜きにキャンプ地めぐりが計画できるのも沖 縄の特権ですね。冬場でもゴルフが楽しめます し、観光とリンクしたスポーツ産業は沖縄のも つ可能性を広げてくれると期待します。と同時 に、生活習慣病の予防意識・救命救急初期対 応・自動対外式除細動器(AED)の使い方な ど県民への啓蒙活動に大きなモチベーションと なるのではないでしょうか。そのためにも日頃 から私達も研修を継続しなくてはなりません。 平成23 年度沖縄県医師会勤務医部会講演会〜 みんなのシミュレーションセンターはこうな る!〜を読み進めるとワクワクしてきます。ス ローガンは「目指せ日本一、アジア一」〜人財 を生み出すパワースポットにしたいものです。

さらに期待することとして、沖縄が「スポー ツ医学」のメッカになる!というのはどうでし ょう。スポーツのあらゆる分野で県出身者の活 躍が報じられています。バスケット・ハンドボ ール・サッカー・ゴルフ等プロ競技の動向が、 県民の日常会話の話題となるのも沖縄らしさを 感じます。さらに温暖な気候・風土がもたらす ホスピタリティも沖縄の強みとなるでしょう。 そこで、競技スポーツ選手の治療や故障の予防 を総合的に提供できる専門医学の土台作りを検 討してみてはどうでしょう。県医学会の分科会 に「スポーツ医学」が将来設立されるかもしれ ませんね。長寿県の標榜が少し怪しくなってき ましたから、「スポーツアイランド沖縄」を旗 揚げして、医療ツーリズムの可能性も模索しな がら、視点を変えた日常診療のスキルアップを 議論するのも面白い発想が期待できそうです。

私のよもや話はもう少し続きます。

2 月といえば受験シーズン。2 月11 〜 13 日は 医師、2 月19 日は看護師国家試験です。

受験の話をしたいわけではありません。沖縄 の医療界に多大な貢献を続けてきた沖縄県立浦 添看護学校が平成24 年3 月末日をもって閉校 します。昭和52 年の開校以来35 年の歴史に幕 を閉じます。新しい医師会館ができるまでは、 医師会事務局は同看護学校と建物を共有し、県 医師会医学会総会も看護学校の教室を会場に熱 い議論が展開されたのを懐かしく思い出しま す。ここ数年、国家試験合格率も100 %を維持 していると聞いています。会員の皆様の中に は、忙しい診療の合間に教壇に立たれたご経験 のある方も多いと思います。看護教育に真摯に 取り組み実績を上げられた教職員の皆様、本当 にお疲れ様でした。心から感謝申し上げます。

さて最後に、2 月号で私が注目した記事に触 れたいと思います。

それは第53 回地区医師会連絡協議会の報告 です。特に「在宅医療の現況について」は検討 課題がまだまだ数多く積み残されている現場の 苦悩が感じられます。私の勤めている病院はう るま市にありますが、市内に訪問診療を手がけ ている診療所はありません。中部地区医師会管 内に在宅医療を実践している医師が19 名おら れ、うるま市の広範な地域もサポートしていた だいているのが現状です。今月号ではトピック スに代表される様々な問題が提起されていま す。まずは会員の皆様の身近なところから議論 を始めていただきたいと思います。きっと会報 の情報が役立つと思いますよ。ご活用下さい。

広報委員 金城正高

前のページ | 目次 | 次のページへ