沖縄県医師会 > 沖縄県医師会の活動 > 医師会報 > 8月号

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編集後記

今年も終戦記念日がやってきた。満月の下で 一斉に咲く一夜限りの月下美人の大輪の花を戦 争、災害で亡くなった人々への献花とし、明る い確かな21 世紀を祈念したい。

東日本大震災救援活動を踏まえ、平成23 年 度第1 回沖縄県・沖縄県医師会連絡会議で災害 派遣・支援体制、離島医療サービス、病院船構 想等について検討された。

マスコミとの懇談会は沖縄県医師会が大槌町 で行った医療支援を通して見えてきた災害時の 医療支援と医療復興支援について情報交換が行 われた。

東日本大震災災害救助医療班の活動報告8 陣 大西勉先生、9 陣田名毅先生、10 陣久木田一朗 先生、飛び入りで参加された山内肇先生の報告 は緊急時の対応、亜急性期、慢性期の対応、被 災地での医療の在り方をレポートする貴重な報 告である。すべての救援班の活動をまとめて、 今後の災害医療の活動指針を策定して頂きたい。

平成23 年度都道府県医師会環境保健担当理 事連絡協議会で日本医師会初めての社会活動、 特に次世代の子供達のため環境保護活動の在り 方を提言している。

分科会報告は耳鼻咽喉科分科会を鈴木幹男先 生が、沖縄精神神経学会を近藤毅先生が分科会 の歴史、活動、特徴を報告されています。生涯 教育コーナーは高橋一浩先生の1 年半前から小 児医療センターで始まった小児の不整脈に対す る非薬物治療についてです。小児での治療の問 題点、特徴について解説されており、小児なら ではの苦労が見えてきます。プライマリ・ケア コーナーは又吉重光先生が耳鼻科の救急医療に ついて画像を用いてわかりやすく提示されてい ます。インタビューコーナーは県立中部病院長 に就任された宮城良充先生で任期は2 年なれど 短期間ならではの完全燃焼への熱い想いが語ら れています。指導医コーナーは金城俊一先生が 出会った6 名の恩師の数珠のような言葉と、情 報化過剰時代ならではの指導医像です。若手コ ーナーは後期研修1 年目の丸山和典先生が指導 医には熱意が必要と熱く語っています。本の紹 介コーナーは井上比奈先生の舞台化、テレビで のドラマ化が決まっていて琉球の歴史を紐解く テンペストの推薦です。

今月の緑陰随筆21 編は、玻座真博公先生の 吟行を銀行と読み笑み誘う旅吟記、外間章先生 の新築された東村立診療所の披露と大震災復興 への思い、金城忠雄先生の沖縄の医療に多大な 貢献をした遠藤朝英先生の紹介、細川篤先生の 安易に使われる「進化」という言葉からの社会 考察、辺野喜英夫先生の50 歳を過ぎて感じる加 齢変化の眼のパート編、平田清司先生の苦労さ れた開業医記、比屋根勉先生の父の背中と追想 記、赤嶺和成先生の脱門中記、久田友治先生の 大学時代のワンダーフォーゲルの思い出、山本 和儀先生の恩師林宗義先生との出会いと哀悼の 辞、金城浩邦先生の仏像の魅力について、宮城 博子先生の台風と東南アジアと前世へと続く連 想の旅、稲田隆司先生のvine 通への道と琉球藷 普及活動、藤田次郎先生の陶器との宿命的な出 会い、當山兼正先生の懐かしい谷山浩子論、花 城清治先生の詳細なおいしいワインの飲み方、 玻座真博明先生の音楽鑑賞歴、野中公子先生の 参考になりそうな子育て奮闘記、中野純一郎先 生の子供と一緒に運動不足解消(NHK のドゥ エアロビクスもお勧めです)、管野美紀先生のナ イチャー嫁ならではの3 線弾き語りと沖縄の自 然賛歌、宮城拓也先生の沖縄で開催される皮膚 科支部会の案内と多彩な内容です。先生方の隠 された一面が見えてくるかもしれません。

世界中に感動と勇気を与えたなでしこjapan のワールド・カップでの優勝のように、決して あきらめない姿勢で私たちも前を向いて進んで いきましょう。

広報委員 石川清和

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