ついこの間、幾つかの新年挨拶文を書き終え てホッとしたところですが、年度末となる3 月 号の編集後記執筆となりました。時の経つのは 本当に早いですね。それにしても文字を書く機 会が減り、手書きしようとすると随分漢字を忘 れたことに気が付きます。会員の先生方は如何 ですか?
先月の金城広報委員の編集後記はとてもユニ ークで面白い内容でした。毎月の記事の内容を 簡潔にまとめているのが編集後記ですので、1 冊 の内容を把握するには好都合であり、それを手 がかりにして、興味ある記事から読み進める事 が出来ると述べています。なるほど、それでは 編集後記の名称を変えいっそのこと1 番初めの ページに持ってきたらどうかと考えてみました。
私も読書は好きな方ですが、一般的な小説・ 物語は全く読みません。経済誌、優れた現在ト ップ経営者の自叙伝、また、松下幸之助氏の話 も大好きです。先月、たまたま凄い月刊誌を見 つけました。なんと私の好きな経営・経済分野 の本を多数集め、各々4 ページにまとめ届けて くれるというのです。ほんの数日前手元に届 き、わくわくしながら読み始めました。ところ が…面白くない。流石に言葉は奇麗ですが伝わ らない。やはり本物は超えられない。編集後記 も表に出ず、最後のまとめとして後方に君臨す べきものなのでしょう。ただ、編集後記から中 に入る裏技はお勧めです。
まず、「医事紛争処理について」稲田先生の 熱い思いといかに我々会員のために御尽力され ているかよく伝わります。頭が下がる思いで す。次に、ベテラン金城先生の「家族計画・母 体保護法指導者講習会」「都道府県医師会共同 利用施設担当理事連絡協議会」詳細な御報告。 小渡副会長の都道府県医師会長協議会の微に入 り際に穿つ御報告。今月の目玉記事となる「ト ピックス」、まず、第111 回沖縄県医師会医学 会総会。本当に充実した素晴らしい学会でし た。なごみ会県民フェアー。名前に相応しい温 かい会で、楽しくかつ勉強になったようです。 平成23 年沖縄県医師会新年祝賀会並びに医事 功労者表彰式。多く名会員が参加された盛大な 式典でした。沖縄県小児救急電話相談事業意見 交換会。「マスコミとの懇談会〜特定検診につ いて〜」、玉井先生の渾身のお仕事。熱い議論 です。ぜひ一読下さい。続いて、生涯教育コー ナー「冠攣縮性狭心症の診断・治療について」 南部医療センター循環器科の砂川長彦先生の投 稿。事細かく、非常に洗練された文章で書かれ ています。特徴、病因、病態生理、診断、治 療、症例提示と理路整然完璧でした。インタビ ューコーナーは、北部福祉保健所所長:島袋全 哲先生です。先生の地域医療に対する地域に根 ざした熱い思いが伝わりました。
続いて月間行事。耳の日に因んで、知念耳鼻 咽喉科知念信雄先生の記事。「子どもの中耳炎」 とても分かり易く勉強になりました。子ども予 防接種週間に寄せて、ぐしこどもクリニック具 志一男先生の記事、各種ワクチンの細かい解説 と接種法と同時接種の必要性、予防接種の未来 等理解し易くまとめられています。世界腎臓デ ーに因んで:琉大病院血液浄化療法部准教授井 関邦敏先生の投稿です。今ホットな慢性腎臓病 (CKD)に対し、概念の提唱、発展、予防、今 後の展開、さらに沖縄県での活動、戦略研究と CKD に対する井関准教授の熱意が伝わる文章 です。さらに、世界結核デーに因んで:国立病 院機構沖縄病院呼吸器内科仲本敦先生の記事。 結核の疫学、現状、新たな結核対策を述べ、お わりに逝去された青木先生のご冥福を祈って結 んでおります。若手コーナー:県立宮古病院医 療部長本永英治先生と内科医師耒田善彦先生 との温かい人間関係が読み取れます。本の紹 介:浦添総合病院外科宮里恵子先生からの文章 を書くのが苦手なあなたへ、オススメの一冊。 ぜひ読んでみたくなりました。また、宮良眼科 医院宮良長治先生お薦めの一冊。「孤高の人」、 登山の奥深さか、人生の奥深さか、読んで考え てみたい。随筆コーナーは、西崎病院吉川朝昭 先生作「盤山精肉」彼の天才的な文章力は南部 地区医師会では有名な話であるが、今回またい つもと違う文章を読ませて頂きました。そのキ ャパ、恐るべし。
忙しい日々が続きますが、会員の先生方、御自愛下さい。
広報委員 玉城清酬