沖縄県医師会 > 沖縄県医師会の活動 > 医師会報 > 7月号

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編集後記

編集後記を書いている6 月にもいろいろなこ とがありました。政権交代してまだ、1 年も経 たないのに、総理大臣がまた代わってしまいま した。沖縄の基地の状況は、当分変わりそうに ありませんが。今年度より医師会報の編集に新 しく参加させてもらっています。他の広報委員 の先生方の熱意には圧倒されます。今までは送 られてくる医師会報を何気なく眺めていた?だ けであったのですが、これからは、原稿を書い てくれた先生方にも感謝しつつ、講評まで考え ながら読んでいこうと思っております。

表紙は、垣花隆夫先生のやんばるの辺土名湖 の写真です。今は梅雨の時期で森には入りづら いですが、この雑誌が届くころには、写真の様 に美しい緑に包まれていることでしょう。

今月のトッピクスからは、勤務医の先生方の 疲弊を解消するために各施設でいろいろ工夫さ れていることについて報告されています。新聞 紙上でも、中北部地区の小児科医の減少と勤務 医の先生方の負担の多さなどが取り上げられて います。それぞれの病院にもいろいろな問題が あるのでしょうが、沖縄県全体を見回して考え ていく必要があると感じさせられました。

マスコミとの懇談会には、新しく琉大第二内 科の教授になられた益崎裕章教授による肥満と それを取り巻く問題についてです。沖縄県の肥 満の割合が高いことは、もうすでに医師会員な らずとも一般の人々にも承知のことと思いま す。その結果が、糖尿病の増加や自分の専門で ある循環器疾患の増加につながっています。益 崎教授も言われているように食生活の見直しが 大変重要であると思います。メタボ気味の自分 も、夜の食事を減らして、朝いっぱい食べるこ とを実践したことがあります。効果はてきめん で、体重の減少はもとより、体調までよくなり ました。長続きしなかったのが反省点ですが。

生涯教育コーナーは、南部医療センター・こ ども医療センターの伊良波史郎先生による強度 変調放射線治療についてです。副作用を減らし 標的臓器に対しての線量集中性を高める新たな 放射線治療とのことで期待されます。

プライマリ・ケアのコーナーでは、琉大の近 藤毅先生による認知症クリニカルパスについて です。認知症の患者さんの診療・介護は、家族 はもとより医療者も負担を背負いますが、こう いう取り組みがきっと役にたつことと思います。

インタビューコーナーは、新しく沖縄県病院 事業局長になられた伊江朝次先生です。県立病 院を取り巻く環境にも厳しいものがあります が、改革にむけてがんばってほしいと思います。

発言席のコーナーでは、那覇市立病院の知花 なおみ先生より「女性医師」から見えるもの と題して、また、沖縄県医師会女性医師部会長 の依光たみ枝先生からは、女性医師バンクホー ムページのことが報告されています。医師の偏 在とも合わさって女性医師の活用もこれから求 められている問題です。

若手コーナーからは、クリニックひがし野の 島袋敏秀先生より、また、随筆のコーナーで は、ましどり整形外科の真志取浩貴先生より楽 しい文章が寄せられました。

この雑誌が届くころには梅雨も終わり、暑い 夏が訪れているころでしょう。昨年と違いイン フルエンザで忙しい思いをすることはなさそう ですが、みなさん、体調にお気をつけてお過ご し下さい。

広報委員 旭朝弘

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