昨年発生した新型インフルエンザは第2 波と して広がり続けております。油断する事なく予 防・早期診断治療に努めましょう。
勤務医に関する2 つの協議会「平成21 年度 都道府県医師会勤務医担当理事連絡協議会」 と「平成21 年度全国医師会勤務医部会連絡協 議会」の報告がそれぞれ宮里善次先生、城間 寛先生よりなされています。宮里先生が提案さ れている、日中に受診できるような社会システ ムの構築案、救急部門のマンパワーの増進案、 IT ネットワークによる地域連携案の日医中央 での受け取り・推進を期待したい。城間先生 は、勤務医をめぐる諸問題に対する対策につい ての報告を紹介されていますが、医療界が社会 の要請に応えるためにはチーム力の強化が重要 だろうとされています。
「平成21 年度第4 回沖縄県・沖縄県医師会連 絡会議」が安里哲好先生により報告されていま す。県立病院問題、小児救急問題、地域医療再 生計画(案)の決定、沖縄県がん対策推進アク ションプラン(案)についての報告ですが、が ん検診についてはやはり受診率アップに向けて の啓発が必要であろう。
野原薫先生から「平成21 年度永年勤続医療 従事者表彰式」の模様が報告されています。52 施設から150 名の方々が表彰されています。20 年勤続に深く敬意を表します。また同時に永年 勤務できるような環境の雇主施設の存在も忘れ てはならないと思います。
これにも増しておめでたい事が報告されてい ます。平良賀計先生が瑞宝小綬章、幸地昭二 先生が日本医師会最高優功賞、糸数健先生が 沖縄県功労章を受けられています。御三名の先 生方におかれましては誠におめでとうございま す。今後とも変わらぬ御指導を賜りたいと存じ ます。
「平成21 年度第3 回マスコミとの懇談会」は 「病病連携・病診連携」について玉井修先生の 司会で開かれています。連携は近年かなり発展 してきていますが、さらにIT によるネットワー ク化が進められつつあります。マスコミ側の話 を聞くと、病院とクリニックの機能分担の重要 性が一般の方々には未だ充分に解っていないよ うです。このような懇談会を通して、マスコミ により広く啓発してもらえる事が希求されます。
「生涯教育コーナー」では金城紀子先生から 「小児のリウマチ性疾患〜若年者特発性関節炎 を中心に〜」について解説いただいておりま す。近年、リウマチ性疾患の治療は急速に進歩 しているようですが、それは小児においても変 わりないようです。
「プライマリ・ケアコーナー」は山口健先生 が「脳卒中後の麻痺足」の中で、歩ける患者さ んの装具について解説されています。‘装具’ が麻痺の科学的知見に基づき作成されたもので あり、それを用いたリハビリや合併症について もよく理解できました。
「インタビューコーナー」は琉球大学病態解 析医科学講座循環系総合内科学教授の大屋祐 輔先生です。医療者の育成や先生の専門分野に おける本県医療の先導をよろしくお願いいたし たく思います。
呉屋五十六先生により「第51 回地区医師会 連絡協議会」の模様が報告されていますが、特 に看護師不足に関する問題の早急な改善が望ま れます。
「はたちの献血」キャンペーンについて、新 垣 均先生が述べられていますが、血液製剤の 適正使用には充分留意したいものです。
アレルギー週間に因んで、石川修作先生と嘉 数光雄先生にそれぞれアレルギー性結膜炎とア レルギー性鼻炎について解説いただきました が、門外漢の小生にも両疾患の病態と外科療法 についてよく理解できました。
幸地賢治先生には、異色?の本の紹介を頂き ました。最近、漫画を読んでいませんが、確か に心を打つ漫画も多いと思います。漫画といえ ば、小生は水島新司と手塚治虫が真っ先に頭に うかびますが、幸地先生のお勧めに我が意を 得?また漫画を読んでみたくなりました。随筆 は桑江紀子先生、名渡山愛雄先生、宮城英雅先 生、洲鎌盛一先生にいただきました。桑江先生 の感想記、名渡山先生の回顧記は大変興味深く 拝読いたしました。また宮城先生、洲鎌先生そ れぞれの陶芸、マラソンに趣味のすばらしさ、 醍醐味を感じました。
今月号で勤務医問題対策についての会議報告 がありましたが、勤務医に限らず医療界の厳し さは続いています。診療報酬改定は配分の見直 しでなく、全体の引き上げを是非実現してほし いものです。
広報委員 久場睦夫