理事 玉井 修
国保連合会から以下のとおり協力依頼がありま したのでお知らせ致します。
「特定健診項目の判定値等の標準化」への協力依頼
本会の事業運営につきましては、格別なるご 協力をいただき厚くお礼申し上げます。
さらに特定健診等の費用決済においては、デ ータの取扱等でご協力をいただき感謝申し上げ ます。
標記の件につきましては、去った5 月7 日の 沖縄県医師会主催の研修会の場でも協力依頼を いたしましたが、再度確認をしていただきた く、下記のとおりご協力の程よろしくお願いい たします。
記
○特定健診項目の判定値等について
「標準的な健診・保健指導プログラム」(確 定版)に沿った取扱の協力をお願いいたしま す。(参考資料提示)
例)HbA1c の保健指導判定値5.2 %を超える場 合でも「正常」と判定され健診受診者本人のも とへ健診結果通知が届いており、現場で混乱を きたしているため。
第2 章 健診の内容 【確定版22P】
(1)健診項目(検査項目及び質問項目)
〜省略〜
(2)健診項目の測定値等の標準化
1)基本的考え方
○現行の健診では、健診の実施機関ごとに検査法、検査機器や試薬等の違いにより基準値、検査測定値や健診判定値が異なること もあり、異なる健診機関の間で一律に比較 を行うことは困難である。
○一方、今後の新たな健診では、医療保険者 は複数の健診機関で実施された被保険者の 健診結果のデータを一元的に管理し、リス クの高いものから優先的に保健指導をして いくことが必要となるため、共通の健診判 定値の設定や健診検査項目毎の検査測定値 の標準化が必要である。
○また、健診項目の判定基準値については、 内臓脂肪症候群(メタボリックシンドロー ム)、糖尿病、高血圧症、高脂血症等の関 係する学会のガイドラインとの整合性を確 保することが必要であり、定められた判定 基準値についても、学会との連携の下、定 期的に見直しを行うシステムが必要である。
2)具体的な標準化の内容
1)血液検査
○特定健診の血液検査8 項目(下記)につ いては、独立行政法人産業技術総合研究 所等の協力を得て(※)、可能な限り、 平成19 年度末までに標準物質の開発を 行い、検査の標準化を行うことができる ようにする。
※標準物質は、測定値の精確さの基準とな るもので、基準となる測定法を用いて、 精確な測定値が表示されている。この標 準物質を用いて試薬キットの測定値の精 確さを合わせる。健診施設で行う検査 は、このような試薬キットを用いて健診 者の測定値を出す。その結果、同一の健 診者は、どこの健診施設で検査をしても同じ測定値が得られる。
※現在、特定非営利活動法人日本臨床検査 標準協議会(JCCLS)、独立行政法人産 業技術総合研究所等が連携し、臨床検査 用の標準物質の開発を実施している。
【血液検査8 項目】
脂 質
肝機能
その他
○健診機関は、標準化により、保健指導の 必要性などの判断に用いる判定値である 「健診判定値」の信頼性を確保すること ができる(例えば、HbA1c であれば、 保健指導判定値5.2 %及び受診勧奨判定 値6.1 %)。
○健診機関は、検査測定値について十分な 精度管理を行うことが必要である。
2)血圧測定、腹囲計測
血圧測定、腹囲計測については、測定方 法を統一するため、これまでの国民健康・ 栄養調査等で行われてきた測定手法をもと に検討を進めていく。
3)学会ガイドラインとの整合性
内臓脂肪症候群(メタボリックシンドロー ム)、糖尿病、高血圧症、高脂血症等の判定基 準値については、これらに関係する学会のガイ ドラインと整合性がとれたものとする。
4)基準値等の定期的な見直し
健診判定基準値等の見直しを定期的に検討す るシステムについては、厚生労働科学研究費補 助金による研究班等を活用して、各学会の最新 の知見に基づく判定基準値とするような体制の 在り方について検討する。
※具体的な健診項目ごとの標準的な測定方法、 判定基準については以下参照。