沖縄県医師会 > 沖縄県医師会の活動 > 医師会報 > 8月号

群星沖縄2007年新研修医と指導医との大交流会

城間寛

群星沖縄研修委員会会議議長
城間 寛

群星沖縄プロジェクトについてはこれまでに も何回か、県医師会報に取り上げられたことも あるので、詳しく述べる必要はないと思います が、今回、4月27日に「2007年新研修医と指導 医との大交流会」がラグナガーデンホテルで開 催されましたので、すこし紹介したいと思いま す。群星沖縄では2007 年度の研修医として、 中頭病院:12人、豊見城中央病院:12人、浦 添総合病院:10人、沖縄協同病院:10人、中 部徳洲会病院:5 人、南部徳洲会病院:6 人、 大浜第一病院:3人で合計58人の新研修医を迎 える事になりました。4月26、27日の二日間、 群星全体のオリエンテーションを開催し、その 二日目の夜に大交流会が開催されました。大交 流会では、新研修医58人をはじめ、各7つの管 理型病院から、院長、理事長、研修委員長をは じめ指導医、看護部など関係者が一同に会し、 大変にぎやかな交流会となりました。宮城征四 郎センター長から、新研修医に対して歓迎の言 葉を述べられた後、県福祉保健部長の代理とし て仲宗根正先生と、県医師会を代表して会長の 宮城信雄先生から、群星沖縄プロジェクトの研 修医として沖縄で研修を開始する事への激励、 そして今後も沖縄で地域医療を担って欲しいと の挨拶を頂きました。その後、各病院ごとに、 研修医各自から短いスピーチで自己紹介と、研 修を開始するにあったての抱負を話してもらい ました。研修医の半数以上が県外出身で占めて おり、初めての地での研修開始に少し不安を感 じながらも、群星沖縄プロジェクトで研修を開 始できる事への大きな期待が述べられ、群星沖 縄プロジェクトの指導医として、彼ら58人の新 研修医に対して大きな責任を感じたのは、私だ けではなかろうと思います。次に、群星沖縄プロジェクト参加の管理型、協力型の病院及び診 療所の理事長、院長、研修委員長が壇上に上 り、研修医や各病院の関係者に紹介されまし た。管理型で7病院、協力型で20施設が群星沖 縄プロジェクトに参加しており、この事業の大 きさと、皆によって支えられているという事を 実感いたしました。

現在群星沖縄プロジェクトでは、初期研修医 (2学年)で114人、後期研修医まで合わせると 191人の研修医がこのプロジェクトで学んでお ります。沖縄では、県立中部病院がハワイ大学 と提携し、研修医教育に関しては全国的にも有 名で日本の医師卒後臨床研修のあり方について は見本を示してきています。また、琉球大学や その他の県立病院なども卒後臨床研修に積極的 に取り組み、沖縄県は研修医とのマッチング率 も常に全国的にも上位を示しています。今年3 月に行われた群星沖縄プロジェクトの第2回卒 後臨床研修終了式に修了者代表が挨拶で述べた 中で、沖縄でどうしてこの様に研修医が集まっ て研修を受けているかという事に、沖縄の「い ちゃりばちょーでー(方言)」の精神があるか らではないかと話していました。群星沖縄プロ ジェクトでは選択研修で管理型をはじめ協力型 の施設を数多く回って研修する事になります が、どこの施設でも親切に教えてもらったそう です。他府県で研修している同級生と話をして も、沖縄で行われているような、病院間で協力 し研修医本位の臨床研修がうまくいっていると ころはほとんどないようです。群星沖縄プロジ ェクトのような、病院の垣根を越えて、協力し あう関係が構築できているのは、沖縄の「ユイ マール」の県民性がその根底にあるだろうと思 います。初期臨床研修の中には地域医療を経験 する期間があり、その時には離島診療所や地域 の診療所にお世話になっています。これから も、なお、ここ沖縄が、医師卒後臨床研修のメ ッカになるように、医師会関係の先生には若い 医師研修教育について協力を御願いする次第で あります。