沖縄県医師会 > 沖縄県医師会の活動 > 医師会報 > 5月号

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編集後記

新年度になって早一ケ月になりました。4月 2日付で玉城信光副会長が沖縄県医療政策参与 に就任致しました。県内における新しい医療体 制をどのように構築するか、期待したいと思い ます。看護師、助産師不足が多くの会員から聞 かれますので、県立浦添看護学校の存続と助産 師養成課程の設置をぜひお願い致します。来年 度から始まる特定健診・特定保健指導の問題も 重要だと思われますので、ご指導をお願い致し ます。

さて、表紙の写真は中山良有先生の「北国の ゴールデンウィーク」です。北国にやっと訪れ た春の息吹が伝わってくるようです。

今月号は先ず、日本医師会定例代議員会報告 からです。唐澤人日医会長は所信表明で「医 療提供体制と国民皆保険制度を堅持し、国民の 安心を守り、最善の医療を提供したい」と述べ られています。代表質問では「看護師不足」 「療養病床の再編」「異常死の届け出」「助産師 不足、看護師の内診問題」などホットな問題が 話し合われています。医師会活動が活発になる には我々会員が支えていく必要がありますの で、ご協力をお願い致します。

沖縄県医師会定例代議員会では平成19年度 事業計画及び予算案が承認されました。代表及 び個人質問は「新しい県医師会館の建設につい て」では会館のコンセプトと規模の説明があ り、「助産師養成課程の設置について」では県 立浦添看護学校の存続と助産師養成課程の設置 を求めることが話し合われました。

「医師確保に関する喫緊の対応」の報告は大 山常任理事の要望で全文を記載しております。 最近のメディファックスによりますと、医師不 足の解決手段としてアンケート調査で医師側は 診療報酬を上げるが最多だったのに対し、一般 市民は強制的に医師を配置するが最多だったそ うです。中間報告のように医療供給体制を患者 という需要者側の視点から確保するとなると、 今の自由経済社会では医師のなり手は減少し、 質の確保が困難になる可能性があるように思われます。今後、医師を増やす対応に期待したい と思います。

第14回県民公開講座のテーマは「慢性腎臓 病」で、今回も700人を越える聴衆で好評のよ うでした。県内の透析患者が全国上位で、特に 若い透析患者が全国一ということに驚くと同時 に、その原因疾患の半数が糖尿病で、肥満県沖 縄が長寿県に復活するには容易ではないことが よくわかりました。長寿県復活のために始めら れた県民公開講座ですが、まだまだ続けなけれ ばならないようです。

月間行事コーナーでは「肝臓週間」の佐久川 廣先生、「世界禁煙デー」の宮城仲健先生、あ りがとうございました。肝癌対策としての肝炎 ウイルス保有者対策、小児の禁煙対策としての タバコが手に入りにくい環境づくりと勉強にな りました。

生涯教育コーナーは村重明宏先生の「動脈硬 化の診断」で、形態評価から質的評価への変化 を教えていただきました。

プライマリ・ケアコーナーは伊是名博之先生 の「緊急避妊法について」で、救急医にはぜひ 知っていて欲しい知識です。

インタビューコーナーでは来月から琉球大学 学長に就任予定の岩政輝男先生、初の医学部出 身学長です。離島医療の問題も含めて県内の医 師養成に大いに期待したいと思います。

地区医師会コーナーは川野幸志先生で、那覇 市立病院での電子カルテ導入を取り上げていた だきました。私自身は電子カルテの導入には専 属の秘書が必要ではないかと考えてまだ導入し ておりませんので、参考にしたいと思います。

若手コーナーは田名毅先生で、「働く人健康 支援室」の立ち上げ、更に「町の保健室」と今 後の新しい医療のあり方に感心いたしました。 ご発展を祈っております。

リレー随筆の平良章先生、随筆の常連の長嶺 信夫先生、ありがとうございました。

広報副担当理事 野原 薫

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